代表挨拶
よーじやは1904年に創業し、長らく京都住民のみなさまに支えられてまいりました。
1990年頃にあぶらとり紙ブームが到来し、「あぶらとり紙のよーじや」というイメージが定着したことで、全国的にご認知いただくようになりました。
店舗も増え、国内外問わず多くのお客さまにご来店いただくようになった一方、観光需要に依存し、地元・京都のみなさまから遠い存在になっていることに危機感を覚えはじめた私は、観光のお客さまに引き続きご愛顧いただく努力はしつつも、ブランドイメージを変えていく必要があると考えました。
京都をはじめ、全国のみなさまに「京都みやげ」としてだけでなく、日常使いできるブランドとして認知していただき、将来的に京都を代表する「肌ケアブランド」として認めていただきたい、そういった思いを込めて、「脱観光依存」を掲げております。
そのために軸としている思いを、少しお話しできればと思います。
繰り返し通いたくなる
お店づくり
よーじやは「京都みやげ」としての認知の拡大により急激に成長を遂げましたが、京都というブランドに頼ったブランディングになっており、「よーじや」自体にファンを作る取り組みができていなかったという思いがあります。よーじやファンが繰り返し通いたくなるお店をつくるためには、時代の変化に対応し、新たな魅力を作り続けるとともに、観光地にとらわれず販路を拡充することが必要だと考えています。お店に足を運ぶたびに新しい商品がある楽しみを作れるように、新商品の開発には現在力を入れています。
そしてそれらの商品を日常的に使っていただくために、お住まいの地域で購入してもらえる販路を京都に限らず作っていきたいと思っています。
よーじやの固定観念に
捉われない
様々な挑戦
よーじやブランドを身近なものにしていくために、あぶらとり紙や化粧品の枠組みに捉われず、飲食など前例に捉われないチャンレンジができる企業になりたいと考えています。
弊社はよーじやカフェブランドを2003年にオープンしたのを皮切りに、飲食事業も進めてまいりました。そういったノウハウを活かし、よーじやという企業がひとりでも多くのみなさまに幸せをお届けできるよう、際限なき挑戦・固定観念なき挑戦・限界なき挑戦は続けていきたいという思いを持っています。
直近では、2022年に「十割蕎麦専門店 10そば」1号店をオープンしました。今後も様々なところで前例にとらわれないチャレンジをしていきたいと思っています。
よーじやを
育ててもらった
京都への恩返し
企業として努力する意義として、京都を住んでよし訪れてよしの街にしたいという思いがあります。
われわれは、2024年で120周年を迎えますが、創業以来京都に本社を置き、京都で商売をさせていただきました。ここまで続けてこられたのは、「京都」というブランドによる力が大きいと感じている一方、京都への恩返しはまだまだできていないと感じています。現状の京都は世界に名だたる観光都市としての魅力を放っていますが、住民にとって住みよい街にするという点では、今以上にできることがあるのではないかと思っています。観光としての魅力をさらに高めていくことはもちろんですが、住んでよしという街にするために、企業として少しでも寄与できればという思いのもと、積極的に京都の街への貢献もおこなっていきたいです。
これらの思いを大切に、よーじやは現状に満足せず、中長期で「脱観光依存」を貫いてまいります。
代表取締役社長 國枝昂